ライオンの台座に設置されているプレートから、奴らは生意気にもサイトまで持っていやがったことが判明した。つうか、最初っからちゃんと読めばよかったのかもしんないけどさ。

つうわけで、英語が苦手な方のために、とある翻訳サイトでトップページの英文を訳してみたのでご参照頂きたい。

原文
SingArt - A Brush with Lions is a world-class exhibition of artworks by high-profile local and international figures, organised in aid of charity. The exhibition features a series of unique lion sculptures displayed in public areas in the heart of Singapore. The lion was selected as the symbol for this special art exhibition given its intriguing historical link to Singapura or 'Lion City'.

訳文
SingArt-ライオンとの衝突はチャリティーの援助のために組織された注目のローカルの図および国際的な図による美術品の世界一流の展示です。その展示は、シンガポールの中心の公のエリアで表示された一連のユニークなライオン彫刻を特色とします。ライオンは、Singapuraあるいは「ライオン都市」へのその興味をそそる歴史上のリンクを与えられたこの特別の美術展にシンボルとして選ばれました。

なに言いたいんだか、ぜんぜんわかんなーい。
要するに奴らは自分達の意図とするところすら表現できないバカ者なのだろう。（って、自動翻訳のせいですが）

しかも、しかもだ。あろう事か、メインスポンサーはワシがこいつらを発見したラッフルズホテル。そしてなんと主催がこの島の観光省ではないか。
そうか、そういうことか。政府内部にも奴らの魔の手が伸びていたのか。

高○屋前

そして、さらにサイトに掲載された情報を追ってみると、2004年6月下旬現在、この島には59頭ものクソバカライオンオブジェが設置されておるらしい。
サイトには ご丁寧にそれぞれのバカライオンと、それをイタズラした自称アーティストのもっともらしいコメントなぞも載っていて、設置場所の地図まで掲載されておる。

ま、ワタクシが想像するにだな、この歴史も浅く固有の誇るべき文化もないこの島であるが、この２０年あまりの驚くべき経済発展によって、経済的には充分豊かになってきた、と。
実際、ワシも波と美味い魚さえあれば日本なんかよりよっぽど暮らしやすいかもしんないなー、とさえ思う。
で、衣食足りて礼節を知る、じゃないけど今度はやっぱ文化じゃん。みたいな。

これも高○屋前

しかして、金にあかせて美術品買い漁るような事は、10年ほど前にどっかの国がやって、エライ顰蹙かったのもわかってるわけで、さすがにこっぱずかしいのであろう。
正しい判断だ。
特にこの島のエリートのミナサマは、旧宗主国である大英帝国なぞで教育を受けてこられた方々が主流を占めておられるわけで、外見はいくら平等なフリしていても、西洋人が自分たちのことを、黄色いサル以上のもんだとは思っていないことは充分に肌で知っておられるのである。

そのような観点から、この島の心ある人々は、草の根からアートに対する意識を高め独自の文化を育てたい、と思っておられるのであろー。

なんて物わかりのいいことをワシが言うと思ったら大間違いで、とにかくワシはこーゆー下品なアートに名を借りたもったいぶった仕掛けが大っ嫌いなのっ。

だいたい、美術だの芸術だのにお上が絡んできてもロクな事にならないわけであって、そーゆーものはお金持ちの旦那が身銭を切ってパトロンとなり、育てる物であるとワシわ確信してたりする。
ま、そんなことはどーでもいいけど。

パラゴン前

そーゆーわけであるので高○屋さんの斜向かいにあるショッピングセンターの前でこいつらを見かけた時も「フン」と鼻で笑って通り過ぎることができた。

それにしても観光省か。どーゆーセンスをしとるんだ。
しかし、政府の中にもこのような下品なやり方を苦々しく思っている、心ある人々はいるに違いない。そうだ、MITAはどうだろう。MITAことMinistry of information, communication and arts 、美術を統括する文化省みたいなモンか、美術を司るこのお役所なら、奴らのクソバカプロジェクトに対抗しうるなにかがあるかもしれない。

ワシはここにこの現状をいかに考えているのか問いただしたいと思った。
ほんじゃ、とりあえず下見って事でMITAオフィスの住所を調べてみると、なんだ、うちから案外近いじゃないか。そんなお役所みたいな建物あの辺にあったかなぁ。
とにかく早速、自転車でオフィスの場所まで....

ダメだこりゃ。
コレって前々から「クラシックな建物を下品な色に塗りたくりやがって」と苦々しく思ってたビルじゃないの。

ご丁寧に警察まで入っている。なんだかワカランけど逃げるように帰ってきました。

こいつらのほうが更にひどいかもしんない。つうかむしろこいつらが煽ってる扇動者である可能性すらある。いーや、きっとそーにちがいない。

"I no stupid"と書いてある。 それにしてもこいつらにイタズラ書きしても意味ねぇなぁ。

頼るに値しないこの島の政府から島民の美意識を守るために、ワシはいったいナニができるのであろう。

つうか、そんなことはどーでもよくて、ワシがこの島にいる限り、このよーな馬鹿げた「アート」とおつきあいせねばならんのだろうか。
あーやだやだ。

こいつらと戦うために、地下組織を立ち上げ、政府との戦いを始めるべきであろうか。
例えば、 夜中にこっそりライオンに「バカ」とか書いちゃうとか。「ZZ参上」とか。

続く週末のクライミングコンペを見学にコンベンションセンターに訪れたワシの目に、数頭のクソバカライオン共が設置されているのが映ったが、すでにここにあることはサイトから情報を得ており、下品な原色のかたまりが、うつろなワシの光彩の上を通り過ぎていくだけであった。

室内にも

道路の向こうにも

そしてあそこにも

こんなところにも...ん？ん？んんんん？

んもー、たすけてぇぇぇぇぇ。

牛編に続く。
なんてことになりませんよーに。
2004.6.