まずは家を探さにゃ、どうにもならんわけですな。
とりあえず、会社と契約している不動産屋がこちらの条件（基本的には予算が最優先）にあった物件を紹介してくれるわけだ。
どうやら日本人好みの物件っちゅうのがあるらしく、家族もちなら日本人学校の通学の便がいいだとか、日系のスーパーが近いとか。
こっちで評判のいい日系スーパー（中に入ると日本にいるかと勘違いする）の近所には、何百戸だかほとんど日本人、なんていう恐ろしいところもあるらしい。
わざわざ、外国きてなんでポンニチ人で固まる必要があるんだよー、なんてぇワシみたいなひねくれものは少数で、だいたい固まるようですね。
日本人の生態については、別項でナジルつもりなので、ここではこれくらいで。
で、ゲージンである我々が住むとなると、ほとんどがコンドミニアムと呼ばれる日本でいう賃貸マンションになる。
これもまぁ大まかに言って、家具ナシ、家具つき（これが一番普通）、最後にサービスアパートメントっていう家具つきな上に、掃除やシーツのとっかえもやってくれる、っつう3種類のスタイル。
当然同じような物件なら、家具ナシが安いわけだ。
日本の賃貸マンションと同様、大家（オーナー）が不動産屋と契約して、店子との間に立つわけなんだが、日本と違っていろんな場面で大家の出番が多くなり、修繕だとかは不動産屋を通じて大家に頼むことになるんだが、太っ腹な大家と、ケチな大家じゃ入居後のストレスがぜんぜん違うらしい。
（この辺については後で書きます）
さて、着いてまもなく、まだ地理も何にもワカランうちに不動産屋のクルマに押し込められて、あっちだこっちだ、1日に5〜6件も見せられてると、最初はなんだか判らなかったのが、だんだん自分の好みなのが見当がついてくるのであった。
ワシの場合の第1条件としては、
「日本人が少ない（特に家族連れ）」
「少しくらい狭くてもいいから、眺めがいい」
「街中はイヤ」
であった。
ところが、最初の不動産屋が紹介してくれる物件が、イマイチ気に入らないんだなぁ。
家族向けが多すぎるんだよね。
ワシとしてはせっかく南の島くんだりまで来て、ベビーカー押した日本人の主婦見たくないし、走り回るガキどもにイライラするのは真っ平なんである。部屋も寝室3部屋あってどうすんのよ、って感じだし、シャワーも便器も2個いらないもんねー。
かとおもえば、ゴミゴミした街中だったりする。
昼間見たときは静かだし、なんかカッチョいいつくりなんだが、隣にディスコみたいなのがあって、嫌な予感。夜が更けてから偵察に行ってみると、ズンガドンガ、頭の悪そうなニーちゃんネーちゃんがたむろするエリアだったり、とか。
どうも、日本人リーマンを中心に捌いてる日系不動産屋じゃダメだなー、
なんて思ってたころ、もう１軒の不動産屋から電話がかかってきた。
この不動産屋、日本人のおばはんが個人でやっているんだが、前任者から、
「ここは現地化しちゃってて、動きが悪い。切っちゃった方がいいですよ、このババァは」
との引き継ぎがあったのであった。
ただ、なんかイマイチ違うんだよなー、なんて思ってた折でもあり、モノは試しだ、会ってみるかな，と。
