さて朝でございます。夕べはけっこう遅かったけど、しっかり６時には起床。
時差はなくて窓の外はまだ薄暗い。

今回はヨガマット持ってきてないんでバスタオルを敷いて部屋の中でヨガってるうちに外が明るくなってきた。
クアラルンプール？とんでもない田舎だと思ってるでしょ。
しかして窓の外は高層ビルが建ち並ぶ躍進するアジアの都会。足元にはモノレールの駅と建築現場。

時計を見るともう７時。朝飯の時間です。

朝食後に向かいのコンビニで水やら行動食（つうか、おやつ）を仕入れてBatu Cave に向けて出発！

かいちょは何度も来ているらしいけど、やっぱよその土地。ちょっと迷いながらもあっちの方角、とクルマについたコンパス見ながら北に向かう。まだ市街地なんだけど、なんだか遠くに山っぽいものが見えてきた。
KLは基本的に平地なんだが、その真ん中にドカンと岩肌むき出しの山がそびえている。標高はせいぜい200mくらいのもんですかね。
どうやらあれ全部が石灰岩らしい。

民家の間をグネグネと通り抜けると突然原っぱが現れ、どどぉ〜んと岩肌が。
なるほど、ここがBatu Cave の中でも一番メジャーな Damai Wall ですか。

山奥にある洞窟みたいなのを想像してたんだけど、こりゃまったく市街地に囲まれてるし、目の前は広場だし、岩場の前はオープンだし、車は停められるし、日陰もありそうだし、これでトイレとシャワーでもあれば言うことなしのロケーションでしょう。

さっそく木陰に陣地を築くワシラであった。

おまけに今のところ壁の前にいるのはワシラだけ。本日はいわばチャイニーズニューイヤーの元旦。地元クライマーの皆さんは家族と共に過ごされておるのでしょうか。
おっとローカルチキンのミナサマはいるようだ。

なんてくだらない写真を撮ってるうちにスタンバイ完了。
さてどっから登りますかね。

岩に近づいてみるとボルトがいっぱい打っている。トポ図によればこのオープン面だけでも30本近いルートがあるらしい。

とりあえず空いてるうちに正面をやっつけますか、と。

登ったのはトップ画像のうちこの辺です。

まずは一番左のGHANA Powerから。ここは5cで10m程度。その右隣が5cで、次が6aとなんかウォームアップにちょうどいい感じ。
まずはかいちょがリードで肩慣らし。

次にワシです。あれ、かいちょトップロープ抜いちゃうんすか。
「ここは簡単だからみんなリードでいきましょう。」との仰せである。
んー、イキナリ自然の岩でリードっすか。厳しいっすね。
でもまぁ、ホールドもいいってことだし、ぜんぜんかぶってないし、短いし、いっっちゃいますか。

早速取り付いてみるとかいちょの仰るとおりガバガバでかなり優しい岩であった。
やっぱ最初はちょっと楽なくらいがいいですね。最初がキツイとあとが続かんす 。

続いてLEAD MAN（5c、12m）これも取っつき以外はけっこう楽。なんせＳかいちょがヌンチャクかけてくれてますからね、リードも楽なんですわ。
かぶってないから充分レストとれるし、なんせ自然の岩場は緊張するんでこれくらいがウォーミングアップにはちょうどいいっす。

次はちょいと長めのLIGHTNIG GRIPをば。18mで6aだそうです。
コレも苦労しながらもなんとかメイク。なんとここまですべてリードのレッドポイントだぜっ！
なんてな、全部リードでやりましょ、ってのはＳかいちょのワシラに対する厳しい愛のムチであり、ワシラは必死に応えようとしたわけだ。

必死ついでに、続くGOLLY GULLYは5cで18m。これもなんとかテンション入らずメイク。

必死とはいいつつも、なんせ空いてるんですよ、登ろうと思えばいつでもすぐに登れるわけで、キッチリインターバルとるっつうのはせっかちなポンニチ人には厳しいモノがあったりもする。しかして、ワシラは既に南の島の住人であるからして、途中からはのんびりペース。

ところで 最近心境著しい「壁が恋人」K峯さんは絶好調。

概ねワシとバディーを組んだ形で登ってたんだけど、6a16mのRAIN MANもワシワシ登っていくし。もちろん全部リードです。
ちなみにK峯さんは非常に几帳面な方であり、 一回クライミングシューズを脱ぐたびにきちんきちんと靴下を履いてからスニーカーに履きかえる。当然自分の家に帰っても部屋で靴下はいてるという。部屋に帰ると裸同然でデレデレしているワシとは大違いだ。

そういう人って案外「大」をするとき、全裸にならないとできないとかあるんじゃないかと思って聞いてみたのだが、そういうことはない、と。

THUNDER(6a)を快調に登るK峰氏

結局ワシラは左から一本一本登り、BAD NEWS(6a)まで合計７本。始めての岩場でのクライミングとしては充分堪能させていただきました。
なんかいっぺんもテンション入らなかったなー。うれしー。

しかしながらＳかいちょには易しすぎたようで、このあと二つ☆の MONSOON の第一ピッチを一人で登られておりました。
お付き合いいただきましてありがとさんです。

最初はワシラだけだったDamai Wall だけど、午後になってローカルのミナサマも出撃してきた。
さすがに旧正月だけあってチャイニーズはいないみたい。皆さんマレーの方々である。

基本的に波乗りの人としては「ローカル」と聞いただけで「ヤベッ！」と思う人なんだけど、どうやらクライミング関係ではローカルvs.ビジターという対立関係はあまりないらしい。

そんな感じでほとんど一日登りっぱなし。さすがにワシとしては疲れてしまいました。

夕食はCNYってこともあるし、ホテルに併設されてるHard Rock Cafe（な、懐かしい）で食うことに、したのだがビールがちょっと入っただけでもう意識朦朧。O川君によれば、半分気絶して白目ムキながらチキンサラダ食ってたそうですわ。
実際本人、正直ほとんど覚えてなかったりして。