旅の出だしってのは重要だと思う。イヤ出だしというより、準備も含めてのノリみたいなものが旅全体を支配することもある。
正直今回のウエストジャワ、イマイチ出だしからノレてない。なんとなく気乗りがしないのだ。

とりあえず年１回くらいは行かなきゃなー、みたいな感じでいつもの安売りインターネットチケット屋でフライトを手配。ジャカルタまでのフライトはいろんな航空会社が飛んでいる路線なんで、うまくすると１万円くらいでゲット可能なんす。
今回はモロ日本のＧＷにブチ当たってるんだが、こっちじゃカンケーないですわね。 別に高くもなく混んでそうな様子もない。
今回もインドネシアの元宗主国オランダのフラッグシップ航空会社が安くて、時間的にも調子いい感じ。行きも帰りも夕方便。これだと行きは仕事を早引き、夜に着いて翌日から遊べて、最終日もワンラウンドやってからのんびり帰り支度っちゅうパターンだ。
ジャカルタから先は、いつものようにOMツァーさんにお願い。

お膳立てはけっこう上手く行ってるんだけど、インターネットのうねりの予想は今ひとつ思わしくない。
んー、何かノラねぇなぁと思いつつ空港へ。
空港に着いてみると案の定フライトは１時間のディレイ。オランダから飛んでくるんだからしょーがないかもしんないけどね。
気分が乗ってないという割には今回は板２本。ギリギリ20kgだが、カウンターのおねーさんはにっこり笑ってオーバーチャージはナシ。そういや、こっちに来てからのトリップ。どんな安売りチケットでもオーバーチャージを取られたことはございません。我が、フラッグシップ航空会社の情け容赦のないサーフボードへのオーバーチャージ取り立てを国辱モノと思うのはワシだけであろうか。

さてどうやって時間潰そうかなー、と思ってブラブラしていると、回転寿司屋をめっけてしまいました。
回転寿司屋、日本でもほとんど行ったことないし、ましてやこっちじゃ寿司自体喰いたくないのだが、ここはイッチョ行ってみますか。

そういや最後に行った回転寿司は３年前の倶知安だったりして。

トリップは百代の華客にて、目の前を行き交う皿もまた旅人なり。
カウンターに座り、ベルトコンベアーの上を眺める。このベルトコンベアーって、空港のラゲッジカウンターと似てる。メニューを見ると、皿の色で値段がわかるシステムも日本と同じである。
しかして、コンベアーの上の皿には見慣れない「スシ」が次々と出現する。ひょっとするともう日本でも当たり前なアイテムなのかもしれんけど、ワシにはゲテモノじゃ。

とりあえず、マグロのようにみえる皿をおそるおそる取ってみる。カバーを取ってみると、ありがたい、ホンマモンのマグロだ。

しかしてワタシはホッとしてすぐに食べたりはしなかった。用心深いのだ。
ほーら、ネタの下にはワサビの姿はない。先ほど巨大なワサビの塊を載せた皿が目の前を通過したのだ。スプーンでわさびをすくい取り、自分で適量を乗せる。
寿司というモノはシャリとネタのコラボレーション。それを演出するのが職人の握り。なんて事は忘れた方がいい。これは寿司ではなく、SUSHIなのだ。

このイナリズーシが致命傷となり、これ以上箸が進みません状態となり、たった４皿で海外初の回転寿司への挑戦は敢えなく敗退に終わった。

ヤケクソ状態となったワシは、免税店で買ったラムを開け、コーラの缶にドバドバと流し込みグビグビと飲んだあと搭乗ゲートに向かったのであった。

ラムの効果で、搭乗と同時に爆睡状態。ジャカルタまでの１時間強のフライトはあっという間に着陸態勢に入ったらしい。機内の残り香からすると機内食は食い損なったらしいけどお腹の中はSUSHIでいっぱいだ。

ジャカルタ空港は大都会の空港です。

今回はキッチリ到着ゲートにワシの名前を書いたプレートを持った出迎えがいる。当たり前かもしれんけどやっぱしホッとしますね。特に夜だから。

といいつつ実はまだ酔っぱらってたりする。
空港の敷地内出るかでないかのあたりで、既に気絶寸前。
今回のクルマはエアコンも効いてるし、前回のインチキタクシーに比べれば新車も同然。ドライバーも怪しくないし、あっという間にバックシートでお休みなさい。