1st Day

 

旅にトラブルはつきもの。
だけど、それを楽しんでる余裕はワシにはないだよねー。今回も2泊3日の強行日程。時間のロスは許されないのだ。

なんせ、ワシの住んでる島がSARS感染地域リストから外れ、会社の海外渡航禁止が解けた翌週にムリヤリ行こうってんだから話は急だ。
旅行代金を振り込んだのが出発の3日前なら、航空券を手に入れたのは24時間前って寸法だ。

そういうわけで、前回同様、サーフトリップの老舗のOMツァーさんに今回のウェストジャワ行きの手配を頼む。直接宿と交渉したり、行き帰りのクルマを手配するのは大変だからな。
その辺は金で解決するのが、我々ポンニチ人の流儀ってことである。


そんなわけで、早朝のビジネス便でジャカルタ空港に到着。
ところが、ゲートにいるはずの迎えがいない。30分ほど待ったが、こない。
さっきから付きまとっているタクシーの運転手の携帯借りて、ホテルに電話をすると、うまく手配がつかなかったらしい。しょうがないから、そいつの車で行く事にした。

今回のウェストジャワも前回に引き続き、「下見」だ。
全く波のない島に住んでるワシが、少ない休みをやりくりしながら波乗りをするためには、週末を利用したショートトリップがメインとならざるを得ないであろう事は間違いない。
直航便で行けて、効率良く波乗りできるデスティネーションを早めに探さねばならんのだ。
前回はジャカルタ経由でバリだったが、やはり乗り継ぎ便は時間の無駄が大きい。
ガルーダ航空の直行便が復活するまでお預けだ。
そんなわけで今回は、チャーリーお勧めのウェストジャワがターゲットとなったわけだ。

本来なら1週間早く、チャーリー率いるバレルスラッシュチームのWJ合宿に参加するはずだったのだが、この週末に急遽滑り込み。バレルチームとはほぼ入れ違いだ。

さて、空港から4時間かかると言うドライブ。
最初っから、ワンボックスの後部座席でフテ寝だ。
駐車場で待ってたワンボックスはノーエアコン。
大都会ジャカルタの高速道路に充満する、排気ガスを存分に楽しませていただく。

ボゴールで高速を降りたあとは、噂どおりのルール不在のチキンレース。
山越えの曲がりくねった道を、センターラインはないも同然。反対車線も路肩も走れるところは全て走る。
普通日本人は、座席にめり込むほどビビるようだが、ワシは何故かヘーキ。どうにでもしてチョーダイ状態でヘラヘラ笑いながらの数時間。山超え谷超え、町中でで渋滞、のパターンを何度繰り返したか。
物珍しさも手伝ってか、最初の3時間ほどは平気だったが、だんだん、これじゃ今日帰るはずのチャーリーたちにも会えないかもしれんとイラつきはじめる。

運転手も道筋が不確からしく、途中で何度も道ばたで道を確認している。いい加減ゲンナリしてきたところで、突然景色が開け、漁港の向こうに海が見えた。
やっと目的地に近づいたらしい。

バーロー、やっと着いたぜ。
もう顔見るのもイヤ状態で、チップを渡してタクシーの運転手二人組を追っ払う。ホテルに着いて顔を拭いたらこのとおり

チェックインしたあと、バレルチームの姿を探すとJINJINがいた。

チャーリーもなんだか、元気がない。
「波ないよね?」
ここに来る道すがら見えたのは、オンショアと力なく寄せる膝波だった。
「初日はダブルくらいあったんだけど、だんだんなくなっちゃって... 。」
おまけに全員おなかをやられて「シニョシニョ」だったらしい。
どおりで元気がないわけだ。

SARS対策に余念のない、
つうか危なすぎるチームシニョシニョと

 

シニョシニョチームを送り出したあと、海岸に行ってみる。
このWJのメインポイントで、玉石のボトムにきれいなレギュラーが割れるというポイント。
のはずなんだが、なんすかこの波は。
膝くらいのがジョワジョワと打ち寄せるだけ。
おまけに、玉石どころかインサイドは岩がゴロゴロ顔を出しておる。

つうても、こっちは2泊3日だ。
とりあえず、パドルだけでもしとかなきゃ、と貧乏人根性丸出しでパドルアウト。
ところが、パドルアウトの時点でインサイドの岩岩が気になる。

ヘロヘロの膝波でテイクオフするけど、インサイドの岩が気になって、へっぴり腰もいいとこざんす。
2〜3本めで目の前に岩が見え慌てて板から飛び下りる。プルアウトじゃないとこが情けないっす。思った以上に浅く、すぐ下に岩だの玉石だのがゴロゴロ。ボードに乗ろうとひょいっと足を蹴ったところでなんかをふんずけた。

ギョエッ、何か痛いよ。
とりあえず深いとこまでパドルしてから足の裏を見ると、足の裏にポツポツとなんかが刺さってる。
ウニですね、これわ。
岩と岩の間にいたウニを見事にふんずけちまったようでございます。

ワシャ知らんもんねー、
とインドネシア語で言っていた牛。

 

すっかりやる気をなくして、部屋に戻って足の裏の刺を抜こうとするけど、「かえし」があるせいか、全然抜けません。
めんどくさくなって、放っとく事に決める。

飯も一人じゃ外行く気にもならないし、デューティーフリーで買ってきた酒飲んで気絶。
ローカルの話じゃ 明日は波が来るっちゅうけど、どうだかねぇ。

 

 

 

どうなる事やら。

 

 
2nd Dayに続く

ZZ's Private Beach | SurftripTop