この島のネーチャンについて文化人類学的な側面から考えてみたい。なんちて。
一般的に言って、「この島のネーチャンは不細工である」というのが東南アジア関係者の通説である。10年ほど前にタイ・マレーシアそしてこの島を中心に東南アジア諸国渡り歩いたワタクシの感想もそれに近いものであった。
ちなみに中国系・マレー系・インド系などが混在するこの島のネーチャンという場合、人口の90%近くを占める中国系のネーチャンのことを指すのでヨロシク。
この島に飛ばされることが決まった時、ワタクシが最初に思ったのは「あぁよかった。とりあえずネーチャンにひっかかって間違いを犯すことはない。」であった。
例えばこれがバンコクであったなら、ワタクシは自分が過ちを犯さない自信はなかった。つうか、自分から飛びこんじゃんったりしちゃうんじゃねーの、えーい、いっそこの身を委ねちゃえ、ぐらいやりそうな確信にも似た予感すらしていたであろう。
でもこの島なら安心。だってブースばっかしなんだもん。
東南アジア関係者の俗説に曰く、「食い詰めてどんどん南に下った中国人であるが、見栄えのいいのは途中のタイやらマレーシアで拾ってもらい、どうしようもないのがこの島に吹きだ溜まった。」
うーむ、説得力あるなぁ、と言わざるをえない。
そしてこの島に来て１年。ワタクシはその説に更に更に深く頷かざるをえない。
中華系と一口に言っても、漢民族を中心にいろんな民族の方々がいるわけであるが、この島にいる方々は南方系の方々が主流をなす。そして南方系の民族の常として、鼻梁が短く、どっちかっちゅうと鼻の穴が上を向いている方が多いのは事実。
西洋人の尖った鼻が美しいとされる現代にあっては、ハンデである。
かつてワタクシは、こちらの方から「日本人の鼻はシャープでうらやましい。」と言われ、とまどった経験がある。ポンニチ人の鼻は低くてカッチョ悪いというのがワシラの共通認識であるが、確かにハイブリッドされたポンニチ人には鷲鼻の奴もいれば、白人と見まごうような面相の奴もおる。そういわれるとそうかも。
低いにしても、目と目の間あたりから始まる「鼻筋」というものがある人が多い。
それに比較すると、こちらの人々の鼻は立ち上がりがずいぶんと口寄りで、高さも唇と同じくらい、結果として鼻孔が前面を向いており、現代の美的感覚には辛いかもしんない。
また輪郭も総じてエラが張ってて、縦横比がほぼ同じくらい。ほんでもって一重でカナツボ眼、おまけに教育熱心なモンだからメガネが多い。それも最近のオシャレなメガネじゃなくて、もーどーでもいいような奴。
って、あーひとつもいいとこないじゃん。
でもそれが現実だったりするのだった。
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