この島に来てから、何の気ナシにかったこのアルバム、実はワシが初めて買ったビートルズのオリジナルアルバムであった。
メンボクない。

だいたい、ビートルズちゅうのは物心ついた時点で既に伝説であり、田舎のガキンチョとしては精一杯背伸びして見ていた、「ヤング７２０」でビートルズというガイジンのグループサウンズの人達が、インド行って不思議なギターみたいな楽器弾いてたり、挙げ句の果てにはケンカ別れしたらしい、と言う情報を聞きかじっていたに過ぎない存在であった。

中学入るくらいになってやっと、この人達の音楽を聴かないことには洋楽を聴いちゃいけないらしいことがわかって、その当時でてたベスト版みたいのを聞いてとりあえず知ってるつもりになっていた。
既にキャピトルから初期にヒットしたシングルばっかのＬＰ（今風に言えばコンピレーション？）みたなのが出てたんですな。
その後「トータルアルバム」全盛時代になって、「サージェント...」がその元祖であり、これを聴かずしてトータルアルバムを語るべからず、というありがたいポップス評論家先生達のご薫陶により、友達から借りたりして何度も聞いたが、どこが「トータル」なのかさっぱり理解できなかったモンである。

あとは何度目だかの再上映で見たレット・イット・ビーは聴きました。「ストロベリー・・」も「アビー・ロード」多分誰かに借りたしダビングもした。でも、今更って感じで自分では買わずに、それよか前はまともにアルバムで聴いてません。
そひて 今日に至る、って感じです。

なもんで、このアルバム聴いた印象は「はぁ〜、なんともまぁ、中身の詰まったゼータクなアルバムだのぉ」って感じです。だって全曲知ってるモンねぇ。
これがあぁた、例えばストーンズの初めて聴くオリジナルアルバムだとしねぇ。知ってて2〜3曲、下手すりゃ一曲も知りませんでした、なんてぇ事態も充分予測されるのである。

で、ぜーんぜんマジメなビートルズのファンじゃないワシとしては「ノルウェイの森」と「THE WORD」みたいなロケンロールが実は同じアルバムに入ってることに驚いたりするわけだ。前者はワシの中じゃほとんど中後期の曲だと思ってたし、後者はもうデビュー近くの曲だと思いこんでました。あぁ恥ずかしい。
ワシの一番好きな曲でもある「IN MY LIFE」もここに入ってたし。でも「WHAT'S GOES ON」みたいなのも入ってるしな。なんかグチャグチャじゃん、とかも思ったりする。（す、スンマソン）

でもさぁ、ワシみたいにちゃんと聴いてないヤツって意外と多いんじゃないのぉ？と開き直りたい気もする。けっこう「青盤」「赤盤」で誤魔化してたり、こないだ出た「１」で聞き流してるんじゃないのぉ？と。

まぁ、それはそれで全然問題ないわけであるが、やっぱりこれはアルバムとしてちゃんと聴いた方がいいんだろうな、と思い直させてくれた一枚です。
次はやっぱし「ホワイトアルバム」あたりでしょうか。