AORの棚

LIFE AFTER ROMANCE

Ned Doheny

1988

 

このCDレビューで同じ人のアルバムを取り上げるのは初めてだな。
なんで、2回も取り上げたかっちゅうと、ネタ切れCD切れになったからではないよ。そりはこのジャケットのせいです。
ね、ネッド・ドヒニーせんせいが今見るとロッカー少なめ、ちょっとボリュームありのサーフボードと一緒に写ってるからです。んでもって、じつわワシ、このボードと同じアルメリックの板買っちゃったからなんですぅ。

ま、そんなきっかけではあるが、このアルバムも好き。つうかこのアルバムで決定的にネッド・ドヒニーが好きになっちゃたのね。
なんせ、このアルバムの前は79年に日本でだけリリースされた「プローン」で、ほぼ10年ぶりの新作でした。
ありゃ、まだいたんだこの人、みたいな感じで.

で、なんでこのアルバムにシビレタかっちゅうと、じつわサウンドでもなけりゃ、ましてや歌詞(英語ワカランもーん)でもない。
ライナーノーツ(要は解説ですな、それも日本語の)に、その10年間の沈黙あるいはブランクの理由が書いてあったわけだ。曰く
「77年の暮れから78年にかけて毎日雨が降り続いて、ガールフレンドとも別れ、親友も事故で足を切断して僕は最悪の状態だった」で、ネッド先生、どうしたかっちゅーと、 サーフィンを始めてのめり込んでたんだと。

バーロー!それで10年間の沈黙かいっ!エーカゲンにせいっ!そんなやつは日本の長梅雨の時期に、薄暗い土蔵の隅の味噌樽ン中に閉じこめてカビ責めにたるわいっ!
というような怒りの気持ちは、まったく起こらず、ワシはただヒタスラうらやましかった 。
カッチョエー、なんて軟弱、なんておぼっちゃま。そんなんで暮らしていけんのかい。オンナとうまくいかなくて、友達が重傷負って、そんでもって3ヵ月毎日雨だから、10年間お休みしてました。
うらやましー。
こーゆー、ナイーブかつお金に困らない人に私は生まれたかったなー。っつうのは田舎モンのひがみとも憧れとも言えましょうか。

まぁ、ワシの感想なんてそんなモンなわけだが、曲もいいっす。
さすが10年間沈黙守ってただけあって、更に洗練されてバラードからポップなナンバーまで。流行ってるからAORなんだよみたいなんじゃなくて、根っからこーゆー音が好きなんだってっ感じがにじみ出ております。

それにしても、この人日本で一番受けてるよね。FMヨコハマでやってた「ポストカード・フロム。ハリウッド」はよく聴きましたよ。そのあと同タイトルのアコースティックアルバムも出てますがコレもオススメっす。

 
これも★★★★★ですなぁ。

ZZ's Private Beach Top | ZZ's Cafe | CD Shelf