その他

個人授業
"Finger 5 First Album"

Finger 5

1973

 

 

こーゆーのを取り上げると、さすがにネタ切れかと思われそうですが、けっこうそうでもなくて好きなアルバムだったりする。っつうか密かに好きだった。

いまや「あの人は今?」あるいは懐メロ用に番組改編期なんかに出てくる色物としての価値しかないこの人達であるが、デビューから暫くは「一世を風靡」という表現が素直に使えるほどの人気であった。
沖縄系のタレントの走りでもあったりするしな。

もちろんワシがレコード屋で買ったわけではなくて、ワシの4歳年下の妹がファンで兄貴同様少ない小遣いから捻出して買ってきた。
しかして家にステレオと呼べる装置はワシの部屋にしかなくて、従ってレコードもワシの部屋に置かれてたんですな。

もちろん生意気盛りのワシであるからして、フィンガー5なんぞはジャクソン5かオズモンズのマネっこでしかねーだろ、コレだから歌謡曲っちゅうのは...みたいに無視しておったわけだ。

ところが、なんかのきっかけで聴いちゃったんだなA面を。
コレが良かった。
つうのもファーストアルバムとか言いながらA面はぜーんぶジャクソン5のカバー。で、実は当時ジャクソンファイブの曲なんて地元のラジオはもちろん、FMでだって流れることは殆どなくて、シングルヒットしたマイケル・ジャクソンの「ベンのテーマ」くらいしか聴いたことなかった、っていうかR&Bっちゅうジャンル自体、地方の中学生の耳には殆ど届かない状況だったんですな。
もちろんレコード屋の棚にそんなモノは並んでるわけもなく、あっても買えるわけもなく。
そゆわけで、実はワシのジャクソン5っていうかR&B体験はこの「個人授業」だったんですねー。あーこっぱずかしい。

A面は"HALLELUJAH DAY"に始まって、"I WANT YOU BACK","THE LOVE YOU SAVE", そしてお馴染みの名曲 "I'LL BE THERE",最後に"GOING BACK TO OKINAWA"が「沖縄に帰ろう」っつう感じで、アキラのハイトーンボーカルが炸裂。
今聴いたってノリがいいんだよ、アレンジだって殆どまんまパクリだし。
で、 けっこうハマっちゃったんですわ、コレが。

で、なぜかデビュー曲のタイトル曲はB面なのね。
だけどB面は「気になる女の子」「ベンのテーマ」「歓びの世界」とか当時のヒット曲のカバーで、突然ノリが悪くなっちゃうんですぅ。

もちろん妹には内緒にして(イチビリの妹にバレたらどういう事になるか考えただけでも恐ろしかった)ヘッドフォーンで密かに聴いてたんだけどね。さらに学校の友達なんかには言えるわけもなく。
そのうち普通の歌謡曲になって、2枚目じゃカバー曲も白人ポップス路線になってきて、もう妹が買ってきても聴かなくなっちゃったけど、この1枚目のA面だけは時々聴いてたりしたのであった。

 

で、まぁ大学で東京に出てからは、しばしそんなことも忘れておったんだが、先日ワシのBBSで話題になって、思わずアマゾンで検索したらCDで再発されてて、ワンクリックで買っちゃいました。ついでに2枚目の「学園天国」も一緒に。

こないだ妹がお袋と一緒にこの島に遊びに来たんだけど、このCD発見して爆笑されてしまいました。
ま、そんなに笑わなくてもいいじゃないの、ねぇ。


まぁ、人には勧められませんわねぇ。
つうことで★★★

ZZ's Private Beach Top | ZZ's Cafe | CD Shelf