一言で言うと「カッコイイ」である。
なんでこんなカッコイイ音がガッツリ流行らなかったのか、今もって納得できないワシである。
これはきっとナイジェリア出身ちゅうのがネックになってるんだろうな、特にアメリカじゃアフロアフリカンがその辺、けっこう偏見あるに違いないんだ。と、ユッスン・ン・ドゥールに対する評価の低さと同じ論理を持ち出すワシです。
とはいっても、それはアメリカ中心のマーケットでの話で、ユッスーの場合はそんなことはカンケーないのかもしれんが、このキザイヤの場合イマイチ売れなかったせいでほとんど消えちゃいました状態になっちまったのだった。

BLUFUNとはブルースとファンクを合体させた造語だそうである。
ま、もしファンクあるいはブルースが好きならワシ的にはゼシともオススメしたい１枚です。

ワールドミュージック系の雑誌かなんかで激賞されてるのを読んで、半信半疑で買ったワシは帰宅途中にこのＣＤを聴いてただちにハマった。もうこの後半年くらいはほとんどこればっか聴いてたような気がする。
うねるベース。ジャージーな雰囲気のドラム。そんでもってギブソンのチェット・アトキンス・モデルを操るキザイアのギタープレイは当時のギター小僧のハートを鷲掴みにしたらしく、ライブ会場はそれ風の兄ちゃんがキザイアのギタープレイを食い入るように見ていたらしい。

しかしファンクっちゅうても、クリントン軍団みたいなおかずだらけの音ではなくて、贅肉そぎ落とした、それでいてバッツリメリハリのきいたリズム。
なんちゅうかね、タメの効いたボトムターンと、えぐるようなリッピング、そしてツボを押さえたラウンドハウスの連続って感じでしょうかね。

ワシもライブに行った。今思うとあの頃はよくライブ行ったなぁ。
確かこの人の最初の３回の来日は全部フォローしたはずだ。最初のライブはドラムがに日本人だったのが印象的だった。 でも（つうのもなんだが）この人のドラミングもむちゃくちゃカッコよかったわけよ。
ほんでもって、ベースの「ソウル」ちゅうのがクソカッコよかったのだった。
あー、もう「カッコイイ」しか表現ないのか、と自分の音楽に対するボキャブラリーの貧困さにただもう身をヨジリたくなるわけである。
ドラムとベース、そしてギターの基本ユニットで他はイラン、てぇ潔さつうかライブバンドならではの迫力に圧倒されたモンです。そして、シャツはだけて見せつける、見事に割れた腹筋に「ワレタフッキン！」てぇ、おバカなかけ声がかかったのが懐かしい。